古事記編纂1300年記念特別企画展-紡ぎ・伝える日本のこころ-「くはしき出雲」◆前期展/2012.6/16[土]−9/11[火]
◆後期展/2012.9/13[木]−12/11[火]主催/出雲キルト美術館 
後援/神々の国神話博しまね実行委員会 写真協力/古川誠
1300年の時を越え 出雲の地に いにしえの布達が語りかける
2012年、数々の神話を現代に伝える「古事記」が編纂されて1300年を迎えます。
「くはし」とは古事記の頃に使われていた「美しい」「繊細で細やか」といった意味を表す言葉。歴史・文化に彩られる島根で、古より語り継がれる出雲神話に纏わる花・衣・布など女性の視点から見た古事記を、キルト・布・生花・インスタレーションで独自に表現した出雲キルト美術館の世界をご覧ください。
 
雅紅ー天照大神ー
雅紅ー天照大神ー
陽神アマテラスは、弟スサノオの狼藉に心を痛め、天の岩戸にお籠りになります。
久しく闇夜が続いた後、再び天から地上に降り注いだ陽光は、
生命の象徴ともいえる紅色だったのかもしれません。その温かく眩しい光は、
地上にはびこる災厄を祓い清め、全てのいきとし生けるものの生命を蘇らせ
地上に大きな喜びで満たされたことでしょう。
 

飛龍ーヤマタノオロチー

未知へのあかり
脈々と連なる山々。
中空にかかる朧月。
藍色の闇夜のその奥に、
人の生と死の境界線である
黄泉の国の入り口が
見えてくるかのようです。

飛龍ーヤマタノオロチー
スサノオは人身御供のクシナダヒメを救うオロチ神話。オロチは出雲地方を流れる「斐伊川」の象徴という説もあります。平素は豊かな恩恵を与えてくれる反面、時に荒ぶり犠牲を強いる大いなる自然の力。古代の人々は恐れ抱くと同時に深く敬ったのでしょう。
 
未知へのあかり
竹ーインスタレーションー竹ーインスタレーションー
亡き妻イザナミを追っ手黄泉の国へ行ったイザナギが変わり果てた妻の姿に驚き逃亡する際、櫛の歯が筍となって黄泉の国の軍勢を阻み無事に陽光の差す生者の世界へと蘇ったという古事記の一節から表現された、竹や筍のインスタレーションをご覧いただけます。