出雲キルト美術館2015年春季企画展「花の記憶」展―花を慈しむ心―
2015年3月12日(木)−6月23日(火)

恵まれた風土や長い伝統に育まれてきた日本文化。
花を愛する心も日本人には深く根ざしていると言えるでしょう。
四千五百十六首を集めた「万葉集」のおよそ三分の一が、
何かしら花や植物について詠まれたものであることからも
日本人の花へのこだわりが現れています。
花やみどりが人をなごませ癒す効果は、今も昔も変わりません。
もの言わぬ花々は長い年月、何を記憶したのでしょうか・・・
いにしえの花々に想いを馳せた作品の数々を、
しつらいとともにお楽しみください。

綺麗さび・牡丹
綺麗さび・牡丹 (2002年 190×231)
牡丹は島根県の県花です。
驚くほど多い数の花びらからも、気高い風格を感じます。
古布の白紅絹(しろもみ)を染め、一枚一枚花びらを重ねていきました。
そうして想いを馳せたのは、この身をも包み込んでくれる遥かな時の流れでした。
 
藤の宴(2011年 三部作)

紫の君/菖蒲
紫の君(2011年 二部作 各194×76cm)
菖蒲(2011年 二部作 各194×97cm)