「花衣」展

花見に行く時に着る女性の晴着を「花衣」といいます。
今は花見だからといって晴着を着るようなことは少なくなりましたが、
かつては春の一大イベントで女性たちは競って
華やかにおしゃれをして出かけたものでした。
昔は表が白で裏が蘇芳色をした桜襲の衣のことをいい、
また桜の花が散った衣の意味に用いました。

厳しかった冬に終わりを告げ色鮮やかな春が訪れました。
出雲キルト美術館では春の花の作品を中心に
しつらいとともにお楽しみいただけます。

八幡垣睦子

「藤の宴」三部作
「藤の宴」三部作[新作]
紫の君
紫の君[新作]
綺麗さび・しだれ桜 黎 明
綺麗さび・しだれ桜
(2001年 220×200)
枯れ果ててなお、そこに華がある・・・枯れ木に輝く懸命な“いのち”に、心揺さぶられます。儚さを知ったからこそ、愛しさがこみ上げてくるのかもしれません。
黎 明
(2000年 255×215)
世紀をまたごうとするそのとき、百年前の筒描が鮮やかによみがえりました。
すべての人の心に、あたたかな希望の夜明けを・・・次なる時代も幸せが続きますように・・・
綺麗さび・花鳥風月 綺麗さび・花鳥風月
(2003年 203×238)
殺伐としたこの知に、孔雀が舞い降りてきました。「私が来たから大丈夫です」と、すべての人々の幸せを願います。
ひとつの物語をもった作品が仕上がったそのあと、孔雀は古来、天の遣いだと知りました。